三谷長三郎胸像
場所:外神田二丁目16 区立宮本公園内
千代田区有形文化財
2002年(平成14年)4月1日指定
三谷家は紀伊国屋(きのくにや)という屋号の商家で、1660年(万治3年)の創業以来、神田塗師町(ぬしちょう、現在の鍛冶町二丁目)で銅や真鍮(しんちゅう)などを取り扱っていました。この胸像は、十代目三谷長三郎を讃えるものです。三谷長三郎は1869年(明治2年)に生まれ、家業を近代企業へと大きく発展させました。1909年(明治42年)には三谷報恩会を設立し、のちに財団化します。この財団を社会福祉事業への基盤とし、地元の神田区の学校教育のために資金や備品を積極的に支援しました。
三谷長三郎の三回忌にあたる1934年(昭和9年)、神田区内の人々が中心となり生前の教育普及事業への功績に感謝を表して、神田神社の裏手、大銀杏の側に銅像を建設しました。像の制作は「長崎平和祈念像」の作者としても有名な北村西望(せいぼう、1884~1987年)です。1961年(昭和36年)に神社境内の再開発により、像は現在の宮本公園内に移設されました。
更新日:2022年10月03日