聖イグナチオ教会

更新日:2022年10月03日

モダンな教会建築

聖イグナチオ教会(麹町六丁目5-1)

上智大学近くに建つベージュの外壁周りに緑の木々が並ぶ、円形の形をした聖イグナチオ教会の全体を写した写真

写真提供:聖イグナチオ教会

 イエズス会の創立者であったイグナチオ・デ・ロヨラの名から命名された「聖イグナチオ教会」では、日曜に日本語のほかに英語、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、インドネシア語、ポーランド語でミサが執り行われ、さまざまな国の人たちが集まります。
 現在の丸屋根を持つモダンな聖堂は、1999年(平成11年)に建設されました。正式には「カトリック麹町教会」といい、カトリック東京大司教区の教会で、聖イグナチオ教会が通称となっています。

 この聖イグナチオ教会の前身は、1936年(昭和11年)に現在の場所にほど近い麹町区下六番町38番地(現:千代田区六番町10-1)に設立された聖テレジア教会でした。しかし、聖テレジア教会は1945年(昭和20年)5月の空襲で全焼しました。そこで戦後いち早く新たな教会として聖イグナチオ教会の建設が計画され、1949年(昭和24年)に現在の場所に竣工しました。当初はベルギーで作られたという丸いステンドグラスが印象的な建物でしたが、老朽化や信徒の増加に伴い新たな教会建設が計画され、1999年(平成11年)に現在の新聖堂が建てられました。設計は、板倉建設事務所の遠藤誠氏によるものです。

 聖堂の中心には、イエスと弟子たちが囲んだ「最後の晩餐」の食卓である祭壇が置かれ、聖堂を囲む12本の柱はキリストの教会を支える12人の使徒たちを表しています。また主聖堂の天井のハスの花をかたどったガラスの天井からは柔らかな光が差し込み、壁には、キリスト教を支える12使徒を表わす12枚のステンドグラスがはめられています。日本画家の上野泰郎氏の原画による12枚のステンドグラスを丹念に見て回ると、聖書のさまざまな世界が浮かび上がってきます。

 館内を丹念に見て回りたい方は、ボランティア・ガイドによる館内ツアーも実施されています。詳しくは教会事務室(聖イグナチオ教会)にお問い合わせください。

聖イグナチオ教会公式ホームページは下記リンクをご覧ください。

天井は花びらの形のステンドグラス、柱は色鮮やかなステンドグラスの聖イグナチオ教会内の写真

聖イグナチオ教会のステンドグラス(写真提供:聖イグナチオ教会)