日本棋院・囲碁殿堂資料館

更新日:2022年10月03日

ようこそ囲碁の聖地へ

日本棋院会館・囲碁殿堂資料館(五番町7-2)

 日本棋院は1924年(大正13年)に創立され、翌年首相官邸隣の麴町区永田町に最初の会館が建てられました。戦災により焼失、区外に移転し、その後1971年(昭和46年)に再び千代田区五番町帯坂(おびざか)に建てられました。以来半世紀にわたって、国内最大級の対局場を備えた囲碁普及の拠点として親しまれており、海外からの訪問客の姿も見られます。

 棋院の入り口には国民栄誉賞を受賞した井山裕太九段と最年少プロ入りを果たした仲邑菫さんの二人の等身大のパネルが展示され、来場者をお迎えしています。時間に余裕があれば、国内最大級の対局場に移動して一局打つことが可能です。組み合わせシステムで相手を探してもらえるので安心です。運が良ければ総勢約400名のプロ棋士のうちの誰かに巡り合い、直接囲碁について様々な角度から教示を受ける機会があるかもしれません。そして、最後は隣接している売店で更なる棋力向上を目指して棋書を購入して帰宅の途に就くというのが、囲碁の聖地巡礼の基本スタイルです。

 囲碁が中国から日本に伝えられたのは飛鳥時代のことでした。琴棋書画(きんきしょが)は、君子の嗜みとして知られ、囲碁は現代でもあらゆる趣味の中で、老若男女を問わず幅広い層の愛好家を擁している「人類が作り出した最高のゲーム」といえます。

 地下の囲碁殿堂資料館(月曜日休館、入場無料)は、2004年(平成16年)にオープンしました。個人コレクターの協力を得ながら運営されており、100平方メートルの展示室には、囲碁の文化的発展を過去、現在、未来と網羅して紹介している貴重な場所となっています。時折展示内容が変わるため、一度だけではなく二度、三度見学するたびに新しい発見があります。ちなみにJR市ヶ谷駅改札で目にする長生図の謎を解く鍵に当る資料もここに展示されています。

 創立以来、政財界の尽力を得て発展してきた日本棋院は今日では公益財団法人として囲碁の更なる発展と普及に努めるべく活動をしています。
(注意)1月5日は囲碁の日とされ、打ち初め式が催されています。

ベージュの外壁に「日本棋院会館」と書かれた日本棋院会館の外観写真

日本棋院会館

ガラス張りの展示室の中にたくさんの資料が展示されている囲碁殿堂資料館内の写真

囲碁殿堂資料館

写真提供:日本棋院