番町小学校
東京最古の公立小学校
番町小学校(六番町8)
千代田区立番町小学校は、現在、都内でも最も古い公立の小学校です。その前身は、出来たばかりの東京府によって、1870年(明治3年)に仮小学校として6校が設立されたうちの1校でした。当時の校舎は、市谷八幡町の洞雲寺に置かれていましたが、その翌年、管轄が東京府から文部省に移され、仮小学校から小学第二校として正式に発足しています(これにより創立年月日は、明治4年12月4日と定められました)。
1873年(明治6年)に学制の改革があり、再び管轄が東京府に戻って、第一大区第三中学区の「第一番小学 番町学校」となりました。これを機会に、校舎にしていた小幡藩上屋敷を取り壊し、本格的な校舎の建設が始まりました。学校では当初から男女共学(クラス別)で、生徒の多くは官僚や軍人の子弟だったといいます。また馬車で通学する生徒のために、校門には馭者待ちのスペースがありました。太平洋戦争前までは府立一中や府立四中、高師附属中などの上級学校への進学率が高い学校でもありました。
敗戦後の1947年(昭和22年)、学校教育法の施行にともない、現在の校名に改称されて現代に至っています。卒業生には、創立以来、政官財界や軍人など各界で活躍した人も多く、また学者・作家・芸術家など著名な人物を数多く輩出しています。
番町小学校は、日本の公立小学校の代表として、創立80周年(1951年)には昭和天皇、創立90周年(1961年)には皇太子(現・上皇)、創立100周年(1972年)には昭和天皇・皇后、創立110周年(1981年)には皇太子・皇太子妃(現・上皇・上皇后)、創立120周年(1991年)には皇太子(現・今上天皇)、創立140周年(2011年)には再び皇太子(現・今上天皇)を迎えて創立記念式典が挙行されました。
更新日:2022年10月03日